10月28日 |
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JR西日本から「JR西日本30周年記念乗り放題きっぷ」が発売されるというニュースを目にした。10月の土休日にかぎり1万円でJR西日本全線が乗り放題で、新幹線や特急の自由席まで乗り放題だという。これを逃す手はないと、1日3000枚限定レアきっぷの10月21日(土)乗車分に狙いを定める。乗車1ヶ月前の朝5:30からJR西日本の予約サイト”e5489”での限定販売なので、9月21日朝5:30の発売開始と同時にパソコンを操作するが、サイトが混雑していて一向につながらない。途中で”きっぷは満席・・・”画面が出たが、しばらく粘ってみると、発売開始から25分ほどして予約画面につながった。何とか予約処理画面まで進んだが、”このページは表示できません”となり、決済途中に売りきれとなった。
”e5489”は混雑中 | 時折、在庫がないという表示も・・・ | あとちょっとで決済できたのに・・・ |
あまりにも悔しかったので、1週間後の10月28日(土)乗車分でリベンジ戦を決意。9月28日は朝5:30発売から3分で予約画面につながり、予約処理まで進み2分ほど待つと、また”このページは表示できません”。前回は30分弱で売り切れたので、この時間でこれはないだろうと、前のページに戻り、”画面が切り替わらない場合はこちらへ”を押してみると、無事予約完了画面が登場し、何とかこのレアきっぷを予約できて、リベンジ戦、見事勝利!
”e5489”で予約処理中(21日はここまでだった) | やったー!予約ができた! |
そこで、このきっぷを利用してどこに行くかである。JR西日本の路線図を見て、新幹線や特急まで乗ることができるのなら、できるだけ遠くに行こうと、JR西日本の西の端である福岡県の博多南線博多南駅と、東の端である新潟県の北陸新幹線上越妙高駅に行って帰ってこられるかを調べてみる。新幹線や特急を使えば、1日で帰ってこられることがわかり計画を練る。さらに、先に”東”に行くか、”西”に行くかを考え、”ななつ星in九州”の出発が見られる”西”・博多を先に目指すことにする。
JR西日本30周年記念乗り放題きっぷの範囲(JR西日本のサイトより) |
10月28日(土)、大阪駅には5:30に到着する。1週間前は超大型台風21号の接近で大雨だったが、今週末も台風22号の接近で天気は悪い。まだ暗いこの大阪駅には23:28に戻ってくる予定である。
昔の大阪駅の雰囲気は全くない | 大阪環状線の新しい形式・323系 | 帰ってくるのは18時間後 |
まずは普通電車に乗ってお隣の新大阪駅に移動する。こんなに朝が早いのに電車は満員である。しかし、その多くが新幹線の乗り換え客で新大阪駅で下車していた。
5:30でこの混雑・・・ | 満員の普通京都行 |
次に乗る新幹線の出発まで16分しかないので、急いで21番ホームに向かう。最初に乗る優等列車は新大阪駅の6時始発「みずほ601号」鹿児島中央行きである。九州新幹線に乗り入れるN700系は8両編成で、指定席は2列&2列シートだが、自由席は3列&2列シートである。新大阪駅始発なのだが、乗車してみると自由席の窓側席はすべて埋まっていたので、仕方なく1号車の通路側D席に腰を下ろす。
トップバッターはみずほ601号 | N700系7000番台 | みずほの色はオレンジ |
発車5分前には自由席は満席になり、デッキにも立ち客が出ていた。新大阪駅を出ると、雨が降っているのでまだまだ周りは暗い。新神戸、姫路でもそこそこの乗客があり、通路やデッキまで立ち客で一杯になった。ワゴンサービスも自由席が一杯なので、指定席の4〜8号車だけになり、新大阪駅で何も買えなかったので何か買おうと思っていたので残念。広島駅で隣のお客さんが下車したので窓側の席に移動できた。やはり窓側で景色が見られるのは最高だ。
自由席の座席は埋まっている | 途中の広島の天気は小雨 |
小倉駅には8:11に到着し、ここで一旦下車する。小倉から博多まで1区間だけ700系「こだま857号」に乗るためである。こだま857号は新下関駅始発で、小倉駅に8:21に到着する。
九州・小倉駅に到着 | 次に乗るのはこだま857号 | 700系レールスター |
このこだまは全車自由席なので、2列&2列シートの8号車に乗車する。混んではなかったので、無事席に着けた。
古いLEDでは青色はでないのかな | 8号車の乗客は5人 | 個室は閉められている |
700系に乗って博多駅までは18分で到着。この後は、乗り鉄から撮り鉄に変わる。
博多駅に到着 | 隣には500系と800系 | 博多でしか見られない3本の並び |
JR九州しか走らない800系 | つばめマーク | 白い青虫みたい・・・ |
在来線の博多駅はJR九州なので、入場券を買って特急などの写真を撮る。
かもめとソニック | 883系ソニック | 885系かもめが出発 |
787系かもめ | 783系ハウステンボス号 | 783系 |
朝から何も食べていなかったので、ホームにあった”かしわうどん”に誘われて、かしわそばをおいしくいただく。
4番ホームにあるかしわうどん | かしわそば420円 | 787系を見ながら食べられる |
九州には”ムーンライト九州”という夜行快速列車と”青春18きっぷ”の赤券との組み合わせで、学生時代に足繁く通った地である。門司駅でも、かしわそばはよくいただいた。
懐かしい青春18きっぷの赤券 | ムーンライト九州の指定席券 |
その門司駅では関門トンネルを抜けてきたブルートレインなどを、博多駅では九州地区の特急や急行列車などをよく撮ったものである。
(以下の青枠写真は80年代後半から90年代前半のものです)
寝台特急あさかぜ | 懐かしいカートレイン東小倉行き | EF30重連の貨物列車 |
快速ムーンライト九州の展望車 | 20系急行かいもん | 20系急行日南 |
ボンネットにちりん | ボンネットみどり | かもめ・にちりん・つばめの3ショット |
懐かしいパノラマライナーサザンクロス | サザンクロスとゆふいんの森 | 急行くまがわ |
もうそれらのブルートレインはなくなったが、それに変わる豪華寝台列車である”ななつ星in九州”がDE10に引かれて9:30に入線してきた。
”ななつ星in九州”もちゃんと案内される | DE10に引かれて入線 | DF200 7000 |
車体がぴかぴかで高級感を醸し出している。値段は高いが、いつかは乗りたいと思う列車である。たくさん写真を撮って撮り鉄終了。
再び乗り鉄になり、博多駅からJR西日本の西の端、博多南線博多南駅に向かう。博多南線とは、博多駅から先にある新幹線車両基地までを旅客線化したもので、乗車するのは新幹線車両だが在来線扱いである。今回は乗り放題きっぷで乗るのだが、通常なら乗車券200円、特急券100円の300円で新幹線に乗車できる。10:14発の「特急博多南行き」は500系である。
博多南駅へ向かいましょう | 乗車する500系V8編成 | 博多南行き |
500系では6号車に乗車する。元グリーン車の車両なので他の車両より座席間隔が広く快適である。博多南駅には10:22、わずか8分で到着。
8号車の模擬運転台 | 6号車の乗客は少ない | 博多総合車両所の横に博多南駅がある |
博多南駅に降り立つのはこれで2度目になる。初めて来たときは博多南駅の横にある博多総合車両所のWIN350を撮るためで、この周辺を歩いたことも懐かしい。そのころは今は無き300系や100系が全盛で、まだ0系も多く走っていたことを覚えている。
博多南駅の0系 | WIN350の先頭車 |
今回は折り返しの列車出発まで23分間しかないので、博多南駅を中心に写真に収める。この駅周辺はかなり開発されて様変わりしていた。博多南駅自体は春日市に位置しているが、駅前の道路を渡ると那賀川町になる。那賀川町は博多駅まで10分もかからない博多南線の好影響もあり、人口が増えて町から市へ昇格しようかという勢いのようだ。
JR西日本の西の端、博多南駅の駅名標 | 博多南駅停車中の500系 | 昔はこの階段だけだった |
こんなビルもできている | 自動改札機になっている | 九州新幹線の高架ができている |
ここでいよいよ、博多南駅から”JR西日本横断”の出発である。残念ながら、博多南駅はJR西日本の最西端の駅ではない。実際の位置的にJR西日本最西端なのは博多駅であるが、博多南駅がJR西日本の西の端であることには違いない。博多南駅10:45発の500系「特急博多行き」からスタートである。先ほど乗ってきた500系の折り返しで、再び6号車に乗り込む。かなりの乗客数で、6号車も多くの席が埋まっていた。
ホームが8両の長さしかないから撮りにくい | 博多からはこだまになる | さあJR西日本横断の出発です! |
博多駅に着くとすぐにお昼ご飯の駅弁を購入しに、コンコース2階の「駅弁屋たい!」に行く。やはり折尾駅名物の”かしわめし”である。さらに”能古島甘夏CHU−HI”も購入する。普段はアルコールを飲まないが、博多駅と小倉駅の限定販売のようで手が伸びてしまった。
博多駅・駅弁屋たい! | かしわめしと能古島甘夏CHU−HI |
購入後はすぐに13番ホームに向かう。乗るのは11:10発のN700系「のぞみ24号」東京行きである。のぞみは16両編成で、グリーン車以外のシートは3列&2列である。すでにのぞみは入線していて、自由席の3号車に乗ってみると、まだまだ座席には余裕があり、窓側のE席を確保した。それからホームにある土産物屋で明太子などを購入する。発車時点で自由席車内は9割ほどの乗車率である。
乗るのはのぞみ24号東京行き | のぞみは黄色 | 9割ほどの乗車率 |
買った駅弁を車内でおいしくいただいた。小倉、新山口、広島、岡山、新神戸と停車し、新大阪駅には定刻の13:38に到着。
折尾名物かしわめし | 広島駅手前の太田川 |
次に乗るサンダーバードの乗り換えが8分しかないので、急いで12番ホームに向かう。13:46発683系の「サンダーバード25号」金沢行きは大阪駅が始発で、すでに乗客が乗っている状態なので、座席が確保できるか不安であるが、自由席車の中でも一番座席の多い5号車の列に並ぶ。すでに10数人の列ができていた。
3分で12番ホームに到着 | 厳つい顔の683系貫通型 |
乗車すると、ぎりぎり座席を確保できた。新大阪駅で自由席はほぼ埋まっていたので、京都からは通路まで立ち客で一杯になった。敦賀、武生、鯖江、福井、芦原温泉、加賀温泉、小松と、こまめに停車していく。2022年度には北陸新幹線が敦賀まで延伸する予定なので、あと5年ほどでこの光景もなくなることになるだろう。隣のお客さんは武生で下車したので、窓側の席に移動し、景色を楽しむ。
車内はまだ立ち客はいない | 加賀温泉駅から見える観音様 |
終点の金沢駅には16:30に到着。ここから最終目的地であるJR西日本の最東端である上越妙高駅まで北陸新幹線に乗る。乗るのは16:49発のW7系「はくたか572号」東京行きである。本日2度目の東京行きである。ホームに行くと自由席に並ぶ列は少なく、乗車した1号車はかなりすいていたが、「指定席は混み合っています」との車内放送があり、指定席の方が需要が高そうだ。
はくたかは赤なのか? | はくたかはうす紫だね | 現在は終着駅の金沢駅 |
北陸新幹線W7系 | 北陸新幹線の並び | 1号車は空いている |
はくたかは各駅に停まりながら、JR西日本最東端の上越妙高駅には17:53に到着し、”JR西日本横断”が無事完結である。
もうすぐゴール | 上越妙高駅に到着し、ゴール! | かがやき530号が通過 |
この上越妙高駅はJR東日本の管理駅なので、雰囲気はJR西日本ではなくJR東日本であるのは、ゴールとしては少々残念。
JR東日本カラーの緑・・・ |
あとは大阪まで戻るだけであるが、金沢行きの新幹線まで40分程あったので、上越妙高駅の中にある「7つのおもてなし」というお店で、利き酒セットを注文し、新潟の地酒を賞味する。日本酒好きのおかめには、利き酒で味わったひとつ”スキー正宗”をお土産に購入。
改札前にある”7つのおもてなし” | 利き酒セット1000円 | スキー正宗 |
また改札の横にあるコンビニで”ルマンドアイス”と再会し、すぐさま購入する。
ルマンドアイス!! | おいしかったです |
ほろ酔い状態で上越妙高駅から18:35発のE7系「はくたか571号」金沢行きに乗車する。東京からの列車だが、自由席はすいていて、2号車の窓側のA席に腰を下ろす。2号車の乗車率は3割くらいだった。
はくたか571号で帰ります | はくたか571号金沢行き | 空いていて良かった |
このはくたかも各駅に停まりながら金沢駅には19:38に到着。
富山では花火が上がっていた | 金沢駅に到着 | 金沢駅鼓門 |
すぐに乗り換えれば19:47発のサンダーバード46号に乗れるのだが、折角金沢にいるのだから、晩ご飯を食べて帰ることにする。金沢駅の中にある海鮮丼が食べられる「魚菜屋」というお店に行く。店に行くと満席だったが、5分ほどで店内に入れた。折角なので、高級魚ののど黒だと思い、「のど黒と日本海の魚達」という海鮮丼を注文し、おいしくいただいた。
金沢駅内あんとにある”魚菜屋” | のど黒と日本海の魚達 |
食べ終わって、20:47発の683系「サンダーバード48号」大阪行きに乗車する。
最終バッターはサンダーバード48号 | 683系サンダーバード | サンダーバード大阪行き |
大阪行きの最終列車だが、意外とすいていて、乗車した5号車は5割程の乗車率だった。小松、福井、敦賀と停車していく。敦賀といえばデッドセクションという直流と交流の切り替え地点があり、以前の485系だと車内の電気が消えて、夜なら真っ暗になっていたのだが、683系では車内の電気も消えなくなっていた。京都、高槻、新大阪と停車し、大阪駅には朝5:30以来、18時間ぶりの23:28の定刻に到着。
車内は夜ともあって静か | 雨もきつくなっている | 18時間ぶりに大阪駅へ戻ってきました |
2011年の急行きたぐに以来の、ひとりだけの乗り鉄、「JR西日本横断の旅」無事終了。
乗車区間 | 乗車券 | 新幹線自由席特急券 | 特急券・乗継特急券 |
大 阪→博多南 | 9610円 | 4870円(山陽) | 100円(博多南) |
博多南→上越妙高 | 12960円 | 4870円(山陽) 2590円(北陸) |
100円(博多南) 1190円(サンダーバード) |
上越妙高→大 阪 | 7020円 | 2590円(北陸) | 1190円(サンダーバード) |
合 計 | 29590円 | 14920円 | 2580円 |
今回の実料金47090円−きっぷ代10000円=得した料金37090円 |